元首相秘書官差別発言について


 久しぶりの投稿になってしまいました。開会中の第211通常国会は、防衛、金融、エネルギー、少子化問題など重要な課題について議論が交わされています。そのような中で、元首相秘書官は3日夜、性的少数者(LGBT)や同性婚カップルを巡り、首相官邸で記者団に対し、「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ」と発言し、同性婚の合法化について、「他の秘書官も皆、反対だ」「認めたら、日本を捨てる人も出てくる」と取材に答えました。これは、2月1日の衆議院予算委員会で、立憲民主党代表代行から同性婚の法制化を問われた首相が、「すべての国民の家族観、価値観、社会が変わってしまう課題だ」と答弁し、このことに関して問われ、応えた発言です。オフレコ取材とはいえ、看過できない発言として波紋が広がりました。連合が切望するのは、「働くことに最も重要な価値を置き、誰もが公正な労働条件のもと、多様な働き方を通じて社会に参画できる社会」であり、持続可能性と包摂を基底に、互いに認め合い、誰一人取り残されることのない社会です。男女平等をはじめとして、一人ひとりが尊重され、性別・年齢・国籍・障がいの有無・就労形態などにかかわらず、やりがいをもって働くことのできる職場・社会の実現を目指しています。今回の発言については秘書官の更迭ということでは済まされませんし、そもそも同性婚が日本で認められていないことも大きな問題です。今年5月には、G7広島サミットが開催され、日光市では6月には先進7か国男女共同参画・女性活躍担当相会合が行われます。この会議では、性的少数者を巡る課題も議論されることになっています。会場となる栃木県の推進状況は、「性の多様性に向けて」県議会の超党派議員が制定を目指していた条例案は、自民党会派内に慎重論が根強く、案公表から1年半が経っても制定に至っていません。また、栃木県3区選出の衆議院議員は、現政権で教育行政を担う副文部科学相に起用されていますが、21年5月に同法案を審議した自民党の会合で、性的少数者について「生物学上、種の保存に背く」という趣旨の発言をし、国会提出が見送られました。栃木県選出の国会議員がこのような発言をしたことは、残念でなりません。しかし、残念がってばかりはいられません、元首相秘書官の差別発言について、海外メディアは一斉に批判的に報じていて、野党や連立を組む公明党は5月のG7広島サミットまでに理解増進法案を成立させる動きが出てきています。栃木県でも、6月の会合までに「性の多様性に向けて」条例案の制定に向けた動きを進めていただきたいと考えています。

 私は、どの政党がとかどの議員がとかは言いたくありません。しかし、真面目に日本を良くしたい。栃木県を良くしたい。地域を良くしたい。と地道に活動している議員をはじめとする関係者に対し、軽率な発言でどれだけ迷惑しているか考えていただきたい。4月に行われる統一地方選挙では、連合栃木が推薦したすべての候補予定者に、私たち働くもの、納税者の立場に立ち、公平で公正な正しい政治を取り戻すため、持続可能な包摂を基軸とした誰一人取り残されることのない社会を目指し、しっかり取り組みを進めていただきたい。共に頑張りましょう!