「BA・5」について


 宇都宮市内の商工団体代表者で構成する「ふるさと宮まつり開催委員会」は一昨日、今週末6日、7日両日に開催予定だった「宮まつり」の中止を発表しました。「宮まつり」中止は、3年連続となりました。この間、3年ぶりの開催に向けて、準備に奔走された皆様や、関係団体のご尽力に感謝を申し上げます。開催できないことについては、とても残念であるとの思いもありますが、先月下旬に那須烏山市で開催された「山あげ祭り」で、140名を超える集団感染があったこと、病床使用率が56%と昨年夏の第5波ピーク時の(62.9%)に迫っていること、また、入院受け入れ医療機関でも感染が相次ぎ、医療体制の逼迫度が増してることなどを考慮すると、今回の中止は、然るべき対応であると考えます。

 今回の第7波「BA5」について、専門家はどのように考えているのか、東京都医師会、伊藤大介医院長に伺った内容を紹介します。1月から350名のコロナ陽性患者を管理をしてきましたが、このうち入院された方は2人、内部医療を使った方は3人、その方たちも今は元気に社会復帰しています。一方で、一般の重症化した患者さんは救急車で運ばれますので、その対応にあたる病院が限られていることなどで、対応する人数が多く、しかも重傷者を処置するということになり、現場は大変な状況となっているようです。5類相当にすることについては、いずれはなると思うが、今の状況で、コロナシフトの検査体制、見守り体制、薬剤の置配システム、電子媒体の患者登録など、国が創ったシステムを、明日から5類にして止めましょう。となると、混乱が起きてしまうので、緩やかにフェードアウトしていくことが望ましい。政府のコロナ対応については、キメ細かな対応をしていただいたと感じていますが、感染者数が、東京都で千人規模の話であって、現在のように3万人規模には対応しきれないのが現状である。諸外国では、マスクも着用していませんが、国に依っての違いについては、例えばイギリスでは、地域医療が中心で、生まれながらにして担当医が決められていて一生付き合うことになる。自然な流れで、自分の病状を判断し、重症であれば担当医に相談するが、軽症の場合は自己判断で自宅療養するそうです。また、アメリカでは、医療費がとても高いので、自宅で治るまで経過を見る方が多いようです。日本は、誰でもどこでも自由に診察を受けることが出来る国なので、今回のように一気に感染者が増えると、国の施策でコントロールしてもらわないと一気に医療機関がオーバーフローしてしまう。ということです。

このようなことを考えても、今の状況は感染者がいたるところでオーバーフローしているので、政府によるコントロールが、必要になっています。各県によっては、独自に最良の取り組みが始まっているところもあるようですが、政府には、現状を把握したうえで早々に5類相当の道筋を示していただきたい。

 今、労働現場の状況はどうなっているのか、構成組織担当の副会長からお話を伺いました。製造現場では、家庭内から組合員本人の感染もありますが、濃厚接触者ということで休んでいる方が多くなっているようです。稼働人員が少なくなっていますが、半導体や上海の都市封鎖による部品不足もあり、コロナの影響で、生産に影響が出てているということは無いようです。しかし、この先については、厳しい状況になると予想されています。県庁や各市町の職員の皆様につきましては、コロナ感染症対応は勿論ですが、今、「豚熱」対応で、応援要請があり大変忙しい状況ということです。また、連日の猛暑で、熱中症も増えていて、栃木労働局から、「熱中症対策の更なる強化について」協力依頼が発信されています。予防行動としては、①昼夜を問わずエアコンを適切に使用する。②不要不急の外出は出来るだけ避ける。③高齢者の熱中症のリスクが高い方に声をかける。④外での運動は、原則、中止/延期する。⑤のどが渇く前にこまめに水分補給する。それらをしっかり守っていただき、健康管理に努めていただくようよろしくお願いします。

各企業では、もうすぐ夏休みを迎えます。3年ぶりに帰省する方や、旅行、キャンプなど計画されている方も多いと思いますが、それぞれ、感染症対策を十分に行っていただき、楽しい夏休みを過ごされますこと、願っています。