栃木県内は、桜から八重桜、街路樹のハナミズキが見ごろを迎えています。野山は、美しい新緑の季節となりました。新入学を迎えた小学1年生は、真新しいランドセルを背負い元気に登校していて微笑ましい光景です。一方で、コロナウイルス感染症の患者数は、年代別でみると小・中・高校生から大学生に至るまで、比較的若年層が多くなっています。もう一つ気になることは、東大社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所が、2021年7月から9月、全国の小4から高3まで1万人から回答を得て20日に、小中高生の学習意欲に関する調査結果を公表しました。「勉強しようという気持ちがわかない」との項目に「当てはまる」とした回答が2021年は54.3%に上り、コロナ禍前の19年と比べて9.2ポイント上昇していて、15年の調査開始以来、過去最高となったということです。東大の佐藤教授によると「コロナ禍で友達との接触や遊びが制限され、給食時も黙食を求められるなど学校生活の楽しさが減少し、勉強に対する意欲も低下した可能性がある」と分析しています。この結果は、コロナに罹ってしまった子供たちに対して聞いた内容ではないので、実際に感染症を患った本人は更に無気力になっているのではないか心配です。間もなくゴールデンウイークを迎えます。子供たちは、言い表せないほどの無気力感に苛まれているかもしれません。感染症対策を徹底し、天気のいい日は外に出て公園を散歩したり、伸び伸びと遊ばせてあげていただけないでしょうか。
さて、今週23日(土)は、連合栃木主催の「栃木県メーデー」が、宇河地域協議会のご協力をいただき、オリオンスクエアで開催します。「メーデー」とは本来、五月祭を意味し、この日に夏の訪れを祝う祭がヨーロッパの各地で催され、この祭では労使双方が休戦し、共に祝うのが慣習でした。これが近代に入り現在の「メーデー」へと転化し、今日の「労働者の日」メーデーが誕生しました。労働者の日としてのメーデーは、1886年5月1日にアメリカ労働総同盟が、シカゴを中心に8時間労働制要求の統一ストライキを行ったのが起源となってアメリカ労働総同盟のゼネスト実施に合わせて労働者の国際的連帯としてデモを行うことを要請、これが決議され、1890年の当日、ヨーロッパ各国やアメリカなどで第1回国際メーデーが実行されました。
日本では1920年5月2日に第1回メーデーが、東京・上野公園で開催されました。第2次世界大戦中は、政府により開催が禁止されましたが、戦後、労働組合の活動再開とともに再び開かれるようになり、日本の労働者の地位や労働条件の向上、権利拡大をはじめ、人権・労働基本権の確立、民主主義の発展、恒久平和の希求に深く貢献し、その役割を果たしてきました。現在のメーデーは、米国の労働者が労働条件の改善を訴えたその思いを受け継ぎつつ、働く仲間とお互いをねぎらい、称え合いながら、家族や地域の皆さんにも楽しんでもらえる一大イベントとして世界中で愛されています。
栃木県メーデーも参加いただいた皆様に楽しんでいただくために、労働者福祉協議会とも連携し、バザーや模擬店、自動車総連からは“親子でモノづくり”と題して木製の自動車を組み立て、テスト走行も行っていただきます。UAゼンセンからは、北朝鮮による拉致問題の解決に向けた取り組みの中から、署名活動や救済支援活動の紹介もさせていただきます。皆様のご来場を心からお待ちしています。
また、23日には那須地区、なんたい地区、芳賀地区の3カ所、29日には佐野・足利地区、30日には下都賀地区でメーデー地区大会を開催いたします。詳しくは連合栃木HPで確認して下さい。
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