新年の挨拶

 新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。昨日は、連合栃木「2022新春のつどい」をホテルニューイタヤのご協力のもと、来賓として、栃木県副知事の末永様、栃木労働局長の藤波様、をはじめ友誼団体、労働者福祉団体など多くの参加をいただき開催いたしました。私の挨拶を紹介し新年のご挨拶とさせていただきます。

 昨年を表す漢字は「金」、流行語大賞は「リアル二刀流/ショータイム」といずれも2020東京オリパラやアメリカ大リーグ大谷選手の活躍を称えるものとなり明るいニュースで感動をもらいました。一方で、変異株の「変」や「黙食」がランクインする等、コロナウイルス感染症を連想させるモノも多くランクインしました。振り返りますと、昨年も一昨年に続きコロナ感染症に振り回された一年でした。昨年の終盤こそ、落ち着きを見せましたが、直近の状況は日本では3か月ぶりに2,000人を超え、オミクロン株対応で、岸田首相は、水際対策の骨格は維持しつつ、重点を国内対策へ移す準備を始めると述べました。栃木県に於きましても昨日は、新規感染者が33人となりました。30人を超えるのは昨年9月以来3か月ぶりとなり、オミクロン株の市中感染も確認され、拡大傾向にあります。予断を許さない状況が続きますが、感染症対策を怠ることなく労働運動を進めて参りましょう。

先ほど、昨年の漢字について述べさせていただきましたが、私は、2021年の漢字を「選」という字にしました。アメリカ大統領選、に始まり、5市3町の首長選、2市1町の議員選、10月開催の第17回定期大会におきまして、連合会長に初の女性会長、JAM出身の芳野友子氏が会長に選ばれました。芳野会長は、「労働組合に対して「暗い」とか「お堅い」といったイメージを持つ人はいます。でも自分が「女性初」ということで注目されると、関心を持ってもらえるのではないか。すべての活動にジェンダーを取り入れる」と言っています。ジェンダーギャップ指数で120位に沈んでいる日本の救世主になるべく、連合栃木としてもジェンダー平等を意識した運動を進めて参ります。そのような中で行われる2022春季生活闘争ですが、日本の賃金は1997年がピークで、先進国の中で低位に置かれてしまっています。生産性の伸びにも追いついておらず、労働者に適正な分配が行われてきたとは言い難い状況です。労働組合が「人への投資」を積極的に求めていく必要があります。2年続けてコロナ禍の中での闘争となりますが、産業によって依然厳しい状況におかれているところもあるとは言え、昨年とはかなり状況が異なると認識しています。労使がともに、自らの企業の状況や雇用・労働のあり方について、まずは現状を認識し、未来の姿を描き、そこに到達する道筋を考えていくことを通してこそ未来はつくられる、との思いから「未来づくり春闘」を掲げています。コロナ禍の影響は多くの働く仲間とその家族を直撃し、雇用と賃金・労働条件が脅かされ続けています。社会的セーフティネットの脆弱性もより浮き彫りになりました。今や雇用労働者の4割が、パート・有期・派遣契約、フリーランスなどの形態で働いています。そして女性、外国人、学生など多くの仲間が困難な状況に立たされています。多種多様な働く人、その人の意見やあるいは主張や提案を聴きながら、連合全体を推進していきたいと考えています。しかし、ここで考えなければならないことは、いくら賃金が上がったからと言って消費に回るとは限りません。将来の明るい展望が必要です。誰もが安心安全に働き暮らせる社会、政策実現運動にも取り組んで参ります。引き続きご支援・ご協力をお願いいたします。その政策実現のためにも、もう一つの「選」は、選挙について触れさせていただきます。昨年は、連合栃木が推薦した「佐野市議選」慶野常夫、早川貴光議員、「那須塩原市議選」真壁敏郎議員、「塩谷町議選」篠原操議員が当選を果たしました。そして、10月19日公示の第49回衆議院選挙では、福田昭夫衆議院議員、藤岡隆雄衆議院議員を国会へ押し上げることが出来ました。ご支援いただきました皆様に御礼申し上げます。本年は、4月に行われる中間地方選挙が、栃木市、日光市、那須烏山市、壬生町、で行われ、8名の推薦を決定しています。また、7月に参議院議員選挙が施行されます。栃木県選挙区からの候補はまだ決まっておりませんが、立憲・国民民主党と3者で擁立に向けて検討してまいりますのでよろしくお願いします。連合推薦として構成組織から現在のところ9名が、出馬を予定していると、情報をいただいています。連合栃木としましては、連合推薦候補者の必勝に向けて、一枚岩となり取り組んで参りますので、よろしくお願いします。

先に行われた衆議院選挙では、連合本部として立憲・国民民主党に働きかけ、野党が一つになろうとしましたが、完全な形にはなりえませんでした。連合は、「働くことを軸とする安心社会」の実現をめざし、雇用不安・生活不安の解消と格差社会の是正を求め、政策・制度実現に向けて取り組んでいます。昨年も申し上げましたが、私たち連合は、共に政策実現を目指せる政党を待ち望んでやみません。論議を重ねていただき、お互いの立場を尊重し、丁寧に進めていただきその先に連合が求める真の2大政党政治が実現するものと信じています。ともに頑張りましょう。

結びになりますが、今年の干支は「寅」です。干支は本来、古代中国に由来し十二支と十干(じっかん)を組み合わせて暦や方位を示す「十干(じっかん)十二支(じゅうにし)」を指し、一回りを60年として60歳を還暦となります。今年の干支は、「壬(みずのえ)寅(とら)」「困難を乗り越え、新しいものが生じる年」と言われています。寅のように勇猛果敢に、そして一日も早いコロナ感染症の終息を願い、連合は、これからの時代に相応しい「まもる・つなぐ・創り出す」運動を力強く牽引し、「働くことを軸とする安心社会」の実現に向けて、すべての働く者・生活者の先頭に立ち、社会に広がりのある運動をつくりだしていく所存です。今年一年が全ての働く皆様にとりまして素晴らしい一年となることをご祈念申し上げ、2022新春の挨拶とさせていただきます。