MVP受賞と立憲民主党代表選について


 大リーグ、エンジェルスの大谷翔平選手が今シーズン、最も活躍した選手に贈られるMVP、最優秀選手に選ばれました。日本選手のMVPは2001年に大リーグ1年目だったイチローさんが受賞して以来、20年ぶり2人目です。また、記者30人による投票で満票のMVP選出は大谷選手が史上19人目です。大谷選手は今シーズン、現代野球では例のない二刀流選手としてホームラン46本を打って9勝をあげ、大リーグの歴史を塗り替える活躍で順当にリーグMVPに選出されました。大谷選手は、MVPが発表された番組に中継で出演し「すごくうれしいし、投票してくれた記者や、チームの監督、コーチ、トレーナー、ファンなど支えてくれた皆さんに感謝する」と喜びを口にしました。今回のMVP受賞は、華々しい成績もそうですが、大谷選手の立ち振る舞いが素晴らしいと評する記者も少なく無かったようです。グランドに落ちていたゴミを何気なく拾ったり、相手バッターの折れたバットを手渡したり、ランナーで1塁に出たときは相手チームの選手に必ず声をかけ談笑するなど、その人柄に同じ日本人として誇らしく感じましたが、それらも評価された一因となりました。また、何といっても日本中がコロナウイルス感染症に見舞われ、閉塞感の漂う状況が続いていましたので、野球を知らないという人でも大谷選手が活躍していたお陰で感動、そして希望と勇気を与えてくれました。大谷選手には心から感謝しています。MVP受賞おめでとうございます。怪我に気を付けて無理することなく、来シーズンも投打の活躍を祈念しています。

 さて、第49回衆議院議員選挙公示から1か月が経過しました。そして今、私たち連合が支援する立憲民主党の代表選挙が行われようとしています。代表選に立候補したのは、逢坂誠二議員・小川淳也議員・泉健太議員・西村智奈美議員(届出順)の4候補です。代表選は30日の臨時党大会で投開票され、選出される予定です。新代表は2022参院選を戦う顔にもなりますが、世間の関心事は野党候補の一本化を進めるのか、それとも方針転換するのか、そこに注目が集まっています。立憲民主党の支持者の間でも、野党共闘についての評価は分かれています。野党候補を一本化したことにより、小選挙区で接戦を制した候補者がいたことは事実です。その一方で、比例票は伸びを欠きました。それを、どう判断するのか程度の差はありますが、4候補ともに基本的に一人区は野党一本化に前向きな意思を示しています。ただ、4候補ともに地域の個別な事情を見ていくことにも言及しています。一本化に伴うメリット・デメリットを考慮しているようです。そうした政局的な話も重要ですが、もっと肝心なことは4候補者が掲げる政策です。4候補者が掲げる政策は濃淡あるものの大きな相違点は見られないようです。経済政策・外交・安全保障などの基本的な方向性は変わりません。しかし、どの政策を優先的に取り組むのか? どの政策を特に重点的と考えているのか? などで党の方針は異なってきます。いずれにしても、今月30日には新しい代表が決ります。誰が代表に就任しても、党勢の立て直しが急がれます。代表選出には、MVPの様なわけには行きませんが、4候補者の皆様には、これからの野党第1党として立憲民主党をどのような政党にしていきたいか、将来ビジョンを力強く訴えていただきたいと考えています。

来夏の参議院選には、連合構成組織から9名の候補者が出馬を予定しています。勿論全員の必勝を目指して取り組んでいくことになります。私たち連合は、政治活動の基本として「働くことを軸とする安心社会-まもる・つなぐ・つくりだす」の実現に向けて、目的を共有する立憲民主党、国民民主党、連合栃木議員懇談会・議員と協力関係を重視し、政治活動を推進してまいります。各構成組織、地域協議会の皆様のご支援とご協力をお願いします。