異常気象と緊急事態宣言について


九州から東北地方にかけて、大雨の影響を受けお亡くなりになられた方や、被害に遭われた皆様にお悔みとお見舞いを申し上げます。この時期の大雨はあまり記憶にないという方も多いのではないでしょうか。というのも例年は太平洋高気圧に覆われ、現在行われています第103回全国高等学校野球選手権は、炎天下で行われていました。ところが今年は、雨天順延が続き3日前の17日には23年振りとなる8回雨天コールドゲームや、5回途中雨のためノーゲームとなった試合もありました。なぜこのようなゲリラ豪雨など大雨をもたらすのか、真意について報告書がありますので紹介します。

国連の気候変動に関する政府間パネル、IPCCが評価報告書を公表しました。最新の論文などをもとにして、地球温暖化の科学的な根拠、自然環境や社会への影響や、対策について数年ごとに報告書を作っています。今回は6回目で、このうちの科学的根拠の報告書がまず示されました。温暖化の原因が人間の温室効果ガス排出によるものかどうかについて、前回の報告書では、95%以上の確信度を表す「可能性が極めて高い」との表現でしたが、しかし今回は、気温上昇ペースは加速しており「人間の影響が大気、海洋及び陸域を温暖化させてきたことには疑う余地がない」と断言している。さらに報告書では、「2050年ごろに二酸化炭素と他の温暖化ガス排出量を大幅に削減してネットゼロにしない限り、21世紀中に気温が1.5度と2度の両方を超える」と明記しました。そこで二酸化炭素排出量の削減がカギとなりますが、対策を講じないケースでは2081~2100年に上昇幅は実に4.4度にまで達し、地球上で熱波などの頻度が高まると警告しています。今こそ私たち一人ひとりが、環境問題に取り組み持続可能な社会を目指していかなければなりません。

さて、コロナウイルス感染症は、9割が感染力の強い「デルタ株」に変わり猛威にさらされ、本日から来月12日まで、栃木県を含む1都、2府、10県に緊急事態宣言が発出されました。栃木県発信の緊急事態措置として、職場への出勤については、「人の流れを抑制する観点から、在宅勤務(テレワーク)の活用や休暇取得の促進等により、出勤者数の7割削減を目指すこと。20時以降の不要不急の外出自粛を徹底することを踏まえ、事業の継続に必要な場合を除き、20時以降の勤務を抑制すること。職場に出勤する場合でも、時差出勤、自転車通勤等の人との接触を低減する取組を強力に推進すること。職場においては、感染防止のための以下の取組や「密閉」「密集」「密接」のそれぞれや「感染リスクが高まる「5つの場面」」等を避ける行動を徹底すること。特に職場での「居場所の切り替わり」(休憩室、更衣室、喫煙室等)に注意すること。さらに、職場や店舗等に関して、「業種別ガイドライン等を実践すること」と展開がありました。ご理解をいただき対応お願いします。

厚生労働省は、10代、20代、30代の若者世代に向けて、「新型コロナウイルス感染による重症化リスクは低いが、このウイルスの特徴のせいで、こうした症状の軽い人が、重症化するリスクの高い人に感染を広めてしまう可能性があります。皆さんが、人が集まる風通しが悪い場所を避けるだけで、多くの人々の重症化を食い止め、命を救えます。」と呼びかけしています。であるならば、来週から夏休みが明けて多くの若者世代が通学します。せめて今月末まで、夏休みを延長するなどの対策を講じるべきではないでしょうか。子供を一人で家に残すことが不安な家庭では、出勤者数の7割削減を目指すということで、休暇を取るといった対応が出来るのではないでしょうか。クラスターなど起きてからでは、取り返しがつきません。栃木県の医療体制は逼迫しています。労働組合としてもこのような事態を回避できるような職場の働き方について、事前に協議など構えていただきますようお願いします。

自分の命、そして大切なご家族やご友人の命を守る行動をお願いします。