全国安全週間について


早いもので2021年も半年が経過しました。ワクチン接種は、65歳以上の1回目接種率が約半数となり、明るい兆しも見えてきています。栃木県内の公立小中学校では、昨年は大半が実施しなかった水泳授業を、今夏は、コロナ対策を条件に15市町で実施へとの報道もありました。しかし、油断はできません。6月29日に「2021年 政策制度要求と提言」知事要請を行い、知事から「コロナ感染症の栃木県の状況について落胆が出来ない。宇都宮を中心に感染が増加傾向にある。引き続き感染症対策を取っていただき、連合栃木として注意喚起をお願いしたい」と述べられています。県内各地でワクチンの職域接種も始まっています。接種が終わって、人流も増加すれば感染リスクも増加するでしょう。コロナ感染症対策は、出口の見えない終わりのない取り組みとなりますが、引き続き一人一人が大事な家族や職場の仲間の命を守ることに心がけ、行動していただきますようよろしくお願いします。

さて、今月7日まで、第94回全国安全週間です。スローガンに「持続可能な安全管理 未来につなぐ安全職場」です。栃木県内における休業4日以上の死傷者数は、増減を繰り返しながらも横ばいを推移していましたが、平成26年度以降増加傾向が見られ、令和2年の死傷者数は1,997人で、前年を66人上回り(3.4%増)、3年連続の増加となっています。死傷者数を業種別にみると、第3次産業全般のほか、道路貨物運送業などで増加していて、5月末の死傷者数は、令和3年は780人で、令和2年の608人から172人、28.3%増加しています。栃木労働局では、死亡災害の撲滅、労働災害の防止の取り組みを強化するため、職場において大きな役割を担う高年齢労働者の特性に配慮しつつ、新型コロナウイルス感染症の予防対策の徹底にも留意しながら、安全な職場環境の形成を呼び掛けています。職場安全については、6月16日のブログ「緊急災害防止運動について」で申しました。繰り返しになりますが、“STOP!「あわてる・あせる・あなどる」行動・声かけ100日運動”を5月24日~8月31日まで実施しています。安全運動に終わりはありません。何をやれば無くなるというものでもありません。一人一人が安全に対する意識を高めること、そして職場では、妥協することなく危険な作業や動作を発見したら、注意助言をすること。安全最優先の厳守、徹底をお願いします。

連合では、労働安全と同様に、交通安全についても事故のない明るい地域づくりに取り組んでいます。6月29日、千葉県八街市で下校中の小学生の列に飲酒運転の大型トラックが突っ込み、幼い2人の命が奪われ、1人が意識不明の重体、2人が重傷と痛ましい事故が発生しました。亡くなられたお子様の冥福を祈るとともにお見舞いを申し上げます。同様の事故が、何度発生しているでしょうか。2011年に鹿沼で起きた事故では、6人の幼い命が奪われています。自動車メーカーでは、様々な安全装置を整備されています。今回の事故では、飲酒運転ということですが、運送業界では、運転前のアルコールチェックを行い、検知された場合は運転させない。また、車両の装置的にはアルコールが検知されるとエンジンが作動しないなどの対策も進んでいます。また、2019年5月滋賀県大津市で起きた園児2人が亡くなられた事故を受けて、通園通学路の危険個所を洗い出し、ガードレールやガードロープの設置も進んでいました。しかし、いくらハード面の対策をしても死亡事故が無くならいということを改めて感じています。自動車に限らず、動力車を運転する一人一人の安全意識を向上するための取り組みとして、県や地域、企業や労働組合として何が出来るかを、それぞれが考え、安心、安全な地域づくりに取り組んでまいりましょう。