緊急災害防止運動について


関東地方も14日に梅雨入りが報じられました。梅雨とは(5月から7月にかけて来る曇りや雨の多い期間のこと)とWikipediaにあります。近年では、台風と相まって各地で豪雨災害を引き起こしています。記憶に新しいところでは、2018年7月西日本豪雨、昨年の7月豪雨があります。いつ何時このような災害が来るかもしれません。栃木県では、近年の水害を踏まえ、水害から逃げ遅れによる人的被害の解消を目指し、洪水浸水想定区域図や浸水リスク想定図を作成しています。自分の住んでいる地域の状況を確認してください。災害はいつ起きるか分りません。十分な備えと知識を高めることも重要です。自分の命は自分で守り、守れることで一人でも多くの命を救うことが可能になります。

私たちは、働く上で安全最優先、安全第一と謳い、安全衛生委員会パトロール、集会や立哨指導、など労使で災害撲滅に向けた取り組みを行っていますが、令和2年における栃木県内の休業4日以上の死傷者数は、過去10年間で最多となる1,997人を数え、3年連続の増加となり、9人もの尊い命が失われています。今年に入ってからも、4月末現在で死亡災害による被災者数は5人を数え、死傷者数に至っては613人と昨年同期よりも154人、33.6%の増加となっています。この中身を調べてみると「転倒」災害や「動作の反動・無理な動作」「急ぐあまり走ってしまった」「面倒なので作業手順を省いた」など、まさか事故にはならないだろうというケースの事故が多くみられます。そこで栃木労働局は、“STOP!「あわてる・あせる・あなどる」行動・声かけ100日運動”を5月24日~8月31日まで実施しています。産業現場で働く全員が声を掛け合って、リスクを高め、事故に結びつきやすい「あ(A)わてる」「あ(A)せる」「あ(A)などる」「あ(A)ぶない行動」「しない・させない」ための「Aない声かけ運動」を実施しています。キャッチフレーズとして“あせらず あわてず あなどらず”災害の無い明るい職場を目指しましょう。安全運動に終わりはありません。何をやれば無くなるというものでもありません。一人一人が安全に対する意識を高めること、そして職場では、妥協することなく危険な作業や動作を発見したら、注意助言をすること。そのためには、日頃からコミュニケーションが取れていることが重要です。

今回の労働局主催による緊急災害防止運動の会議の中で、現在コロナ禍にあり、労働環境の変化により引き起こされた災害もあったのではないかという意見もありました。本人そしてご家族や友人の心配事など、精神的なことで悩んでいる方も少なくないと考えます。連合栃木では、男女平等月間にあたる6月の8日、9日に女性のための労働相談を開設しました。NHKや下野新聞などメディアで紹介をいただいたこともあり過去最高の相談件数となりました。相談内容は様々でしたが、コロナの影響で仕事がなくなったなど、切実な悩みも多くありました

安全最優先と冒頭から申しておりますが、経験上、職場の悩みは相談することで殆ど解決します。悩みを持ち続けると作業にも大きく影響し、それが引き金となり災害につながることも少なくありません。今コロナ禍で、WEBによる会議、テレワークが増えています。そのような状況の中で、相談はできにくいのではないでしょうか。相談できた人は氷山の一角と捉えていて、コロナ禍で困っている人は沢山いると考えています。連合栃木では、専門のアドバイザーを配置し、労働相談は基より、内容によっては連合栃木弁護団とも連携し、対応を行っています。また、明日の暮らしもままならないという方には、労福協のエール基金による支援も可能となっています。連合栃木は労働相談ダイヤルを平日9時30分から17時まで秘密厳守で受け付けています。お気軽に相談ください。
0120-154-052(イコウヨレンゴウニ)