雛祭りと雇用情勢について

 3月3日は、「雛祭り」です。いつ頃から始まったのか歴史的には判然としないそうで、その起源説は複数あり、平安時代の京都で既に平安貴族の子女の雅びな「遊びごと」として行われていたとする記録がある。その当時においても、やはり小さな御所風の御殿「屋形」をしつらえ飾ったものと考えられている。ひな人形は、形代(かたしろ)と呼ばれる人形の一種で、神や霊が降臨するものとされている。娘の身代わりとして、娘に襲い掛かろうとする病などの災厄、穢(けが)れを、ひな人形にうつして避けるという行事がひな祭りの元になっている。(Wikipediaより)ということです。私にも2人の娘がいて、下の子が小学校6年生くらいまで毎年飾ったのを覚えています。改めて「娘の身代わりとして、娘に襲い掛かろうとする病などの災厄」と知りましたが、今は、コンパクトにできていてケースごと出し入れができるものが多くなりましたが、当時は、実家からいただいた7段飾りのものでしたので、出し入れに相当な時間を費やし片付けが遅れると嫁に行き遅れるといわれ、さっさと片づけたことを思い出されます。娘さんをおもちのご家庭では、コロナのこともありますので、面倒がらずに飾ってあげてください。

 さて、3月2日厚生労働省の発表によりますと、今年1月の有効求人倍率が1.10倍、前の月を0.05ポイント上昇し、総務省が発表した失業率は2.9%、前の月と比べると0.1ポイント低下しました。一見、回復したように見えますが、同じ調査の労働力調査によると、非正規で働く女性は昨年同期比で11か月連続68万人減っており、これは男性22万人を大きく上回っています。コロナ禍は、外食や旅行といった女性の多い対人サービスの非正規雇用を直撃していることが判ります。また、パート・アルバイト従業員のうち「シフト勤務が5割以上減少」かつ「休業手当を受け取れていない」人を「実質的失業者」と定義した。その結果、2月の時点で女性の実質的失業者数は103万人。12月時点の90万人から、13万人増えたことが判りました。(野村総合研究所調べ)人口減少が続く日本にとって「コロナ後」の経済成長力の底上げを考えると、女性の労働市場参入を促すことや、女性を中心とする非正規の皆様に対応策を講じることが急務となっています。コロナ対応の施策として、様々な支援制度がありますが、メディアでは助成金バブルであるとか、雇調金を悪質な手口で受け取るコロナ詐欺、など大きく報じていますが、支援制度の内容や受取方法を伝えるなど、違法なものは別として、受け取った人を責めるのではなく、受け取れない人を助けるような取り組みを行っていくべきと考えます。連合栃木にも多くの相談がありますが、関係部署、特に労働局と連携し、引き続き対応してまいりますのでご支援よろしくお願いします。

 そのような現状の中で、2021春季生活闘争では、大手を中心に要求書の提出、第1回目の団体交渉が行われています。関係されている皆様に敬意を申し上げます。連合栃木としてコロナ禍の中で、例年行われていました総決起集会やデモ行進は中止となりましたが、僭越ですが私の挨拶や、各方面から激励と連帯の挨拶、組合単組からの取り組み状況報告など、現在ビデオメッセージを展開しています。連合栃木HPから視聴いただけますのでよろしくお願いします。また、春闘フォーラムや経営者協会との労使会議も中止となってしまいました。しかしながら、出来ることをしっかり取り組んでいこうという考えで、各地域協議会では、思考を凝らした2021春闘学習会を開催していただいています。また、昨日は経営者協会、経済同友会、商工3団体、産業雇用安定センターにお伺いし、意見交換を行ってまいりました。9日には、栃木県などに訪問し記者会見を行う予定となっています。都度皆様には取り組み状況など展開してまいりたいと考えていますのでよろしくお願いします。この春闘で、女性や非正規労働者を含めた弱い立場の皆様を、社会全体で雇用の維持・創出、セーフティーネットの機能強化を訴えてまいります。みんなの春闘、共に頑張りましょう!

誰もが希望を持てる社会を実現!安心・安全に働ける
環境整備と「底上げ」「底支え」「格差是正」で

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