1月14日に緊急事態宣言が発出され、2週間が経過しました。県民の献身的な対応が功を奏し、感染者数は、減少傾向となっています。一方で、残念ながら死者数が急増し尊い命が失われています。昨年12月までは6人でしたが、今年に入り28日現在35人、累計で41人となっています。また、医療供給体制はひっ迫状態にあり、引き続き警戒が必要であると認識しています。私たちの仲間であるエッセンシャルワーカーの皆さんや緊急事態宣言に合わせて営業自粛に協力いただいている飲食店の方々の努力に報いるためにも、緊急事態措置に沿って取り組んでまいりましょう。ご協力よろしくお願いします。
連合栃木は、こうしたエッセンシャルワーカーの皆様に対し、心無い方からの誹謗中傷を無くそうと、シトラスリボン運動を展開し、1月18日開催の第3回執行委員会で確認されました。これは、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、不本意に感染してしまった方やクラスターが発生した店舗等に対する行き過ぎた誹謗中傷により、今なお多くの方々が心を痛めています。コロナ対応の最前線で働く医療従事者のみなさんやエッセンシャルワーカーと言われる働く仲間にも感謝の気持ちや思いやりの心を届けるため、シトラスリボンプロジェクト(運動)がボランティア・NPO団体などにより栃木県内でも取り組まれています。地域や職場(または学校)、家庭で一人ひとりが自主的に取り組むことで社会課題に向き合うため、連合栃木もこの運動に賛同し、取り組んでいきます。各構成組織・地域協議会、多くの皆様のご協力をお願いします。
さて、1月18日に召集された第204回通常国会では、政府は新型コロナウイルス感染症を含むインフルエンザ特措法改正案などについて論戦が行われました。その中で、特措法に新設された、緊急事態宣言の前段階にあたる「まん延防止等重点措置」を発令する際、国会報告が不可欠であると一致しました。しかし、懲役刑や過料などの罰則を巡っては、一旦は物別れに終わったものの「自民、公明両党幹部が緊急事態宣言下、夜8時以降に東京・銀座のクラブなどを訪れた」と報じられると、波紋が広がり、予算委員会で野党から追及された菅首相は、国民に外出自粛要請や午後8時までの時間短縮要請を行っている最中、申し訳ないと陳謝したことなどあり、与党側が大幅に譲歩し、与野党合意2月3日の参議院本会議で成立する見通しとなりました。
また、第3次補正予算については、19兆1千761億円で可決され、1次・2次を盛り込んだ20年度予算総額は、175兆6878億円となり、当初予算の1.7倍、単年度予算としては過去最高となりました。コロナ禍に於ける現状を踏まえると、止むを得ないという意見が多いようです。
国会の話に戻りますが、現在のコロナ禍について野党側の質問で、今の特措法で足りないのは、北風と太陽だという話がありました。第3波を徹底的に封じ込めなければならない。感染者数を低位に封じ込めることが必要で、次の波を抑え込み第4の波をつくらない。つくってしまうと日本の経済と社会が揺らいでしまう。そして、ワクチン接種を行うことだ。時短営業に協力した飲食店に「北風(罰則)と太陽(補償)のセットが重要」と訴えました。更に罰則と補償について、「お店を開けないと、お店が倒産してしまう。従業員の雇用と暮らしと生活が守れないので、お店を開けざるを得ない場合は、正当な理由にあたるのか、罰則を受けるのか」という質問に対して、政府は、「それぞれのケースで考えるという回答で、地域住民にとって重要なお店であることなど、限定的なものである」という回答でした。お店にとって今必要なことは、財政支援です。コロナ禍の中で、先行き不透明で、現在も厳しいとなれば、事業継続はあり得ません。
この回答は、とても残念なものでした。今、緊急事態宣言の中で何とか雇用を守ろうと懸命に努力されている企業、経営者、個人事業主の皆様からするとこの後、協力をしないという声が強くなってしまうのではないか、とても心配です。連合は、すべての働く皆様の、雇用と生活、暮らしを守る取り組みを進めてまいります。
労働相談ダイヤル0120-154-052、毎月5のつく日に無料の法律相談を行っています。
~分断から連帯の年へ “コロナを乗り越え繋がろう”~