会長就任から一年を振り返って

  昨年の11月8日、連合栃木第16回定期大会に於いて会長に就任し、1年が経とうとしています。公約と言うことではありませんが、6年間事務局長として連合栃木に携わり、すべての働く仲間のための労働運動を行っているにも関わらず、あまりにも知名度が低いと申し上げさせていただきました。諸先輩が築いた連合栃木の運動を継承することは基より、私はその知名度を上げるために自ら広告塔となってしっかり取り組んでまいります!と公言したのは、大会終了後のレセプション冒頭の挨拶でした。先ず手掛けたことは、アクションルート25と題し、2019年12月12日宇都宮市を皮切りに、2020年3月6日栃木市まで、栃木県内25の市・町の首長と意見交換をし、連合栃木運動の理解と各市・町の問題課題を伺い、連合栃木や各地域協議会で行っている政策制度要求に対応していくことを目的に、様々意見交換を行いました。首長の皆様から頂いた貴重な意見は、政策制度要求に落とし込んでまいりました。12月から年が明けて2月前半までの話題としては、昨年の台風19号からの復旧、復興について主な話題となりましたが、終盤の2月から3月はコロナウイルス感染症対策が主な話題となりました。共通する話題としては、人口減少超少子高齢化の問題について、各地域で工夫を凝らし対応していることが判りました。連合としては、当然労働力不足や税収減による社会保障の低下が危惧されますので、関係機関と連携し、取り組んでまいりたいと考えています。また、次の計画としてはコミュニケーション30と題し、連合栃木30の構成組織を回り、現在置かれている状況や問題課題について意見交換し、共有した上で連合栃木2030VISIONに落とし込んでいくことを目的に意見交換を行うというものでした。しかし、コロナウイルス感染症により大幅に遅れ7月10日UAゼンセンを皮切りに、現在に至っています。ご協力いただいた構成組織につきましては、コロナ禍、そして大変お忙しい中でのご対応に感謝申し上げます。まだ訪問していない構成組織がありますので引き続きのご協力をお願いします。構成組織の皆様からいただいた意見としては、構成組織の組合員の減少、コロナ禍に於ける労働運動をどうすべきか等、共通する話題もありましたが、各構成組織で特有の課題も多く受け止めさせていただいたところです。今後は、2030VISIONに落とし込むなど、皆様から頂いた貴重な意見を、反映できるものについては早急に対応してまいります。

  さて、連合が支援する政党の情勢ですが、国難ともいえるコロナ禍の中で、私たちの命や暮らしは深刻な危機にさらされ、命と暮らしを守ることを大前提として、コロナ禍を乗り越えていくためにも、連合が掲げる「政権交代可能な二大政党体制の構築」に全力で取り組みました。しかし、綱領の一致が得られないことなどがあり、合流には至りませんでした。栃木県でも、中央と同様に両党が解散し、立憲民主党は新たな政党として立ち上がりましたが、国民民主党は無所属になっています。間近に迫った衆議院議員選挙の対応でこのような形になっていますが、重要なことは労働戦線統一を掲げ、今のナショナルセンターを構築した諸先輩の「想い」を忘れてはいけない、連合は一つだということです。そうでなければすべての働く仲間のための労働運動にはならないはずです。今後も険しい道のりは続くものと判断しています。目前の損得に捉われず、足元を固め正しい労働運動を進めてまいりましょう。

5月に行われた鹿沼市長選挙、8月に行われた塩谷町長選挙では、連合栃木が推薦した候補者が当選を果たしました。ご家族を含め、なんたい地域協議会、議員懇談会皆様はじめ、関係者全ての取り組みに、感謝申し上げます。11月15日、投開票の栃木県知事選挙、宇都宮市長選挙は残念ながら連合栃木からの推薦候補者擁立には至りませんでした。近年行われた多くの選挙の結果を見ると投票率が50%に達していない状況です。連合は「投票に行こう!」運動をはじめとする投票促進運動を展開し、投票率の向上に努めるとともに、労働組合の社会的責任として、全ての組合員の政治参画を推進しています。ご協力よろしくお願いします。

連合栃木は、本年4月創立30年を迎えました。これまで運動に貢献いただきました諸先輩に敬意と感謝を申し上げるとともに、諸先輩が築いていただいた連合の運動を継承し、withコロナを踏まえ連合栃木に集う仲間と共に知恵を出し合い、新たな時代に相応しい新たな運動も取り入れながら運動を進めてまいりたいと考えています。引き続き皆様のご支援とご協力よろしくお願いします。