あおり運転について

7月は“文月”と呼ばれます。これは、7月7日七夕に詩歌を献じたり、書物を夜風に曝す風習があるからだそうです。2020年も半分が経過しましたが、コロナウイルス感染症で主な行事ができないこともあり、むしろその印象が強くこの半年は、コロナウイルス対策で過ぎてしまったと感じています。7月といえば七夕が思い浮かびますが、各地で行う予定だった夏の風物詩、七夕祭りや花火大会が、残念ながらコロナウイルス感染症の関係で、各地で中止が決定しています。来年は、開催できるように皆でソーシャルディスタンス等を守り、感染症拡大防止に努めていきましょう。

さて、令和2年6月30日から、いわゆるあおり運転が、「妨害運転罪」として創設されスタートしました。あおり運転は、車の運転で、前を走る車の後ろにピッタリ付いて走行すること。走行中、他の自動車に対して恐怖感・威圧感を与えられるような運転をすること。とされており、危険運転については、明確な定義はありませんが、車間距離を著しく詰めたり幅寄せを行ったりするほか、不要な急ブレーキ、蛇行運転、執拗なパッシングやクラクションの使用などがあります。あおり運転については、違反1回で免許取り消し処分となり、最長5年懲役刑や罰金など厳しい罰則が科されます。車を運転する方なら一度は他車からあおられたことや、目撃したことがあるのではないでしょうか?テレビのニュースで、犯行の様子を見ますと、犯人は、「急に割り込まれた」「クラクションを鳴らされた」などが原因だと言っています。なぜあおるのか考えてみたいと思います。私の経験から、会社に遅刻しそうになり一分一秒早く着きたいために、あおるつもりはありませんが、車間距離を詰めてしまう。車線を変えるとき、入ろうとしますが、開けてもらえず無理やり割り込む。知らず知らずのうちに、他車に迷惑をかけていることに気が付きます。予防としては、通勤については、時間に余裕をもって早めの出勤に心がける事や、車線変更については、早めに方向指示を出し譲ってもらうことなどがありますが、必要なことは、「思いやり、ゆずり合い」の気持ちをもって運転することが重要です。

2018年横断歩道における「一時停止率」ワーストだった栃木県、2019年は、29位と汚名返上していますが、交通マナーの悪さに悩む住人が多い都道府県ランキングで、栃木県は4位になっています。残念でならないのは、栃木県は自動車関係の企業割合が多いにもかかわらず、このような不名誉なランキングの上位にランクすることも多いということです。なぜなら私の出身企業はもとより、各自動車関係の企業では、自動車を製造するものとして、携わる者として、交通事故、飲酒運転など絶対しないように、厳しく指導されているからで、例えば大型連休前には、労使で交通安全ビラを配布したり、交通安全指導の一環として立哨指導なども行っているからです。しかし、いくらこのような取り組みを進めても車の運転は、個人がするもので常にだれかが見ているとは限りません。一人一人、交通安全意識を高める取り組みが求められています。連合栃木としても引き続き無事故、無災害の運動も引き続き取り組んでまいります。

交通災害、労働災害対策に終わりは無いといいますが、引き続き、“無事故無違反”、に加えて“無あおり”を守って「思いやり、ゆずり合い」の精神で安全運転に努めましょう。