令和2年度新入社員の皆様へ(2)

6月に入り関東地方は今日から梅雨入りとなりました。今年4月に入社した皆様の多くは、6月末日で3か月の試用期間が経過し、晴れて社員になることでしょう。ここで試用期間について説明します。試用期間とは、その期間については、労働基準法などで明確な定めはありませんが、1~6か月が一般的で、最長1年が限度と解釈されています。4月2日のブログでは、今年の入社式などについて記しましたが、今回は労働組合について触れてみたいと思います。私が入社した会社は、ユニオンショップ協定が結ばれていました。(会社に雇用された場合、一定期間内に一定の労働組合に加入しなければならない(労働組合法第7条1項))そのため会社員=組合員とされており入社した時から労働組合が身近に存在し、常に労働組合から離れることはないものでした。ところが、自社から外に出ますと、逆に労働組合組織率は17%台となっていて、ほとんどの労働者が労働組合未加盟となっています。調べてみますと1940年代後半に組織率は、50%を上回り1950年代から1960年にかけて急激に30%台にまで落ち込み、そこから徐々に低下し現在に至っています。なぜ組織率は下がり続けるのか、一つの要因として、労働組合全体の組織率が低下した理由は、正社員の数が減り、有期・期間・派遣・パート・アルバイト労働者(以下未組織労働者)の数が増えたことにあります。確かに入社当時、職場では周囲に期間従業員が何名かいましたが、90%以上正社員であり、今のように40%が、未組織労働者という状況は、当時からすると考えられない姿です。

私が、入社した当時は、労働組合の中に、30歳までが対象範囲の青年部がありました。入社して7月に組合加盟し、翌年から青年部に入部し、今の時期ですと青年部主催で新入社員歓迎ソフトボール大会を行ったことを思い出します。企画から運営まで、実施に至っては準備から後片づけまで、終わってからは反省会、報告書作成まで青年部が主体となり活動を行いました。今から40年弱前の話で恐縮ですが、当時は今と違って娯楽も少なく、何かイベントを行うと家族を含めて大勢の組合員に参加いただきましたので、大変盛り上がったことを覚えています。

労働組合とは、「労働者が主体となって自主的に労働条件の維持・改善や経済的地位の向上を目的とし組織する団体」すなわち、労働者が自分たちの手で自分たちの権利を守るために作る団体、とあります。現在、組合役員を務めている皆様には、私が経験した時代とは違いイベントを計画しても中々参加してもらえないなど苦労があるかと思いますが、新入社員の皆様には、入社した会社に組合があれば、積極的に組合活動に参加していただき多くの仲間と知り合い、苦労を共にしていただきたい。また、会社に組合がない時には、一人で悩まず先輩や上司に相談し、何か問題(体調が悪いのに休めない、労働契約書と内容が違う等)があるようなら連合栃木に相談してください。連合栃木は、新入社員の皆様を応援しています。

“一人では弱くても、みんなが集まれば「力」になる!
安心して働ける職場には「労働組合」が必要です。”