4月7日政府は、埼玉、千葉、東京、神奈川、大阪、兵庫、福岡の7都府県に対し、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、改正特別措置法に基づく緊急事態宣言を発令しました。あれから1週間が経過しましたが、感染者数:5,155人から、8,878人へ、死亡者数:109人から174人となっており、感染者数、死亡者数ともに約2倍になっている状況です。栃木県では、感染者数:26人(4月7日時点)、から11人増えて37人(4月14日時点)となっています。全国から見れば格段に増えたとは言い難いようですが、予断は許されない状況です。
今、新型コロナウイルスの脅威にさらされている日本は、助かるはずの命が助からなくなるか否かの分岐点にあります。これは、東日本大震災以来の危機的状況といってよいでしょう。2011年3月11日、大川小学校ではラジオで津波の情報が入っていました。教頭、教務主任、安全担当のトップ3の教員も「逃げたほうがよいのでは」と言っており、児童も裏山に逃げようと訴え、保護者も津波が来るから逃げてと訴えていました。津波に対する避難方針が学校で共有されていなかった中、「山も危ないのでは」「道路も危険なのでは」といった複数の危険性の板挟みになり、「意思決定が停滞」してしまったのです。「津波が来た!」という地域住民の声が聞こえてから避難し始めましたが、時すでに遅く、巨大な津波にのまれ、生存率わずか5%という戦後学校管理史上最大の惨事となりました。まだ目の前に津波が見えないからといって高台に避難しなければ、津波が見えたときには手遅れになるのと同じように、新型コロナウイルスに対しては「今」立ち現れている現象(感染判明者数)をもって意思決定をしていては、手遅れになってしまう構造になっているのです。今後、各都道府県も情勢の変化に応じた意思決定を迫られることでしょう。どうすべきか迷ったら、より悪い想定を採用して対応すべきということになります。
(エッセンシャル・マネジメント・スクール代表 西條剛央氏 コラムより抜粋)
日常、コロナウイルスに関するニュースが、当たり前のように毎日流れ「東京で○○人感染しました!」画面では山手線各駅の通勤の様子が放映され、緊急事態宣言が出ても変わらないなという印象。これで本当にコロナ災害を防げるのか疑問です。発信側と受け止め側の相違が大きすぎるのではないか、今、大きなコロナという津波が押し寄せてこようとしています。大川小学校では、複数の危険性の板挟みで逃げられなかったとありますが、なぜ東京で自粛できないのでしょうか?様々なことが考えられますが、多くの皆様は、今止めてしまうと会社に対し損失を与える!労働者の雇用が守られない!生活ができない!などが挙げられると考えます。東京都では、対象者の方々に保証するとはっきり言っていますので、危機的状況は脱すると思いますが、他の6府県も危機的状況を打破するためにも、地方がやるのが正しいのか、政府主導が正しいのか、「より悪い想定を採用して」しっかりと対応していただきたい。
私たちは栃木県が発信する各種要請に基づき、引き続きできることから始めましょう!連合栃木も今日から、年次有給休暇促進に加え、「3密」防止の観点から交代時差勤務を開始しました。コロナの津波が見えてから行動したのでは遅い、同じ過ちを繰り返さないということを肝に銘じ、一日も早い日常が来ることを願い、その時に備え垂直立ち上げができるようにしていきましょう。