2020年東京オリンピック・パラリンピックについて

2020年東京オリンピック・パラリンピック、東京での開催は1964年以来56年ぶり2回目で、7月24日から8月9日までの17日間で開催される予定でした。今から6年前の2013年9月、アルゼンチンブエノスアイレスで開かれたIOC総会で滝川クリステルさんが、「お・も・て・な・し」とプレゼンテーションし、2020年東京に決定しました。日本中が歓喜の渦に包まれたあの時、誰が今の状況を予測したでしょうか?コロナウイルスの感染がパンデミックと呼ばれ、その数は世界で35万人に達し、死者は1万5千人を超えました(3月23日)東京の小池都知事は23日、都市の封鎖(ロックダウン)もあり得ると言い、国際オリンピック委員会(IOC)が、今夏のオリンピック・パラリンピックの延期の検討を始めたことを受けて、大会組織委員会は「アスリートファーストより人類ファースト」と言い、政府も延期を容認し、聖火リレーもランナーは走らず車で走るという。本来オリンピック・パラリンピックは何のために行うのか考えてみたい。

クーべルタンによって始められた近代オリンピックは、古代ギリシアで4年ごとに開催されていた古代オリンピックにおける「エケケイリア」という「オリンピックによる休戦」、つまりその期間は戦争をしないというモデルがきっかけでした。その理由としては、近代オリンピックは1896年に初めて開催されましたが、当時19世紀末のヨー ロッパでは、国家間の紛争が絶えず、多くの若者が戦争に駆り出されていく現状があっ たのです。クーベルタンは、イギリスの教育現場を視察に行ったときに、パブリックスクールの学生たちが積極的、かつ紳士的にスポーツに取り組んでいる姿に感銘を受け、スポーツを取り入れた教育改革を推進する必要があると考え、オリンピックの復興を思いついたと言われています。(オリンピック・パラリンピックの意義と役割抜粋)

古代ギリシアで始まったオリンピックは戦いや争いからの回避から生まれました。言い換えれば平和の象徴であります。今私たちは、コロナウイルスという細菌と戦っています。今夏の開催を願い2020年東京オリンピック関係者は基より各方面でこの危機的状況に対応してきました。開催延期は、アスリートのことも考え、また、人類のことを考えた結果の決断だったと思います。2021年夏までに開催をするということですので、その時は、「お・も・て・な・し」の精神で各国からのお客様を明るくお迎えし、開催国であることを心に刻み3.11や自然災害からの復興を世界に示し、完全な形で開催し、成功させましょう!そして、日本は、唯一の被爆国です。世界の恒久平和も訴えていきましょう。